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【89ERS PRESS Vol.49】溝口秀人の心 - 仙台89ERS

開幕から6戦で3勝3敗、B2東地区3位につける仙台89ERS。これまでの得点アベレージが日本人選手トップ8.7の溝口選手。アウトサイドシューターとして「B1復帰に貢献する!」と、静かに闘志を燃やす胸の内を語ってもらった。(10月11日取材)

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父親の思い入れで、バスケの道へ

小学1年生の時、中学体育教師だった父親に連れられて練習を見学に行ったのが、バスケとの出合い。父がバスケ部の顧問になってバスケにはまったようです。言われるまま、翌日から兄と2人で練習に参加することになりましたが、僕の小学校にはチームがないため、隣の小学校に行っていました。最初はいやいやながら通ったけれど、シュートが入り、ドリブルで相手を抜けるようになると、バスケがどんどん楽しくなりました。

中学1年で福岡県選抜メンバーに入り、全国大会で優勝。中学校は県大会3位止まりでした。高校は中村学園で国体に出たり、個人で選抜に入ったり‥。大学は愛知学泉に進み、3年の時には東海地区の最優秀選手賞をいただきました。強い大学だったので毎年インカレには出ていたけれど、関東の大学にはなかなか勝てなかったですね

 

社会人からプロ転向。固い決意で上を目指す!

今、こうしてプロ選手でいるけれど、僕は社会人からの転向という変わった経歴の持ち主。実は大学卒業を前に、企業とプロ球団の両方から誘いを受けました。プロも考えたけれど、当時はまだ先が見えなかったため、ホシザキ電機に入社。普通に仕事をしながら、週何回かバスケ部で活動という生活でした。

ところが、「大学まででバスケは完全燃焼」と思っていたはずなのに、物足りなく感じたのです。自分がどんどん下手になっていくことが悔しかった。僕はバスケが好きだ、もっとバスケをしたいと強く思い、bjリーグのトライアウトを受けたいと思うようになりました。

ただ社会人としての責任は果たそうと、3年間はホシザキに勤務し、きっぱりと退職してからトライアウトを受けました。その結果、滋賀レイクスターズでプロ生活を始めることができました。

社会人からプロに転向して思うのは、自由な時間が増えた反面、とても責任が重いということ。会社なら多少成績が悪くても、上司や会社がカバーしてくれる。でもプロは個人成績が全てなので、自分で這い上がるしかないんです。

僕は、バスケットをするために会社を辞めて歩んできて、今もその決意は変わりません。人生は一度きり、もっともっと上手くなりたいし、上手くなると信じて練習に向かう毎日です。

 

“B1復帰”をモチベーションに、メンタル面から勝つ

プロ5年目で仙台へ。合流してすぐ、昨季B1を経験したタケさん(志村選手)や龍之介(柳川選手)らの、「絶対に1部に戻る!」という強い気持ちがひしひし伝わってきました。B2しか知らないメンバーにとって、それは大きなモチベーションになるはず。僕も、B1昇格の力になりたいと仙台に来たので、「B2では絶対負けないぞ」と、まず気持ちの面から変えていこうと思っています。

チームには、面識のあるメンバーが何人かいたのですんなり溶け込めました。練習コートの近くにトレーニングジムがあり、バスケットに打ち込むにはとてもいい環境。それなのにアーリーカップでは怪我でチームに迷惑をかけ、申し訳なく思っています。

開幕して4戦を終えた現在、僕としてはやっと調子が上がり、しっかりバスケットが出来ているかな‥。これまでの分を取り返す気持ちで、練習も試合も全力を尽くし、チームに貢献していくつもりです。

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目標は3ポイント確率35%、2ポイント確率45%以上

チーム状況はまだ発展途上の段階。というのも夏の長雨で、思うように練習できませんでした。連携プレーは練習量がものをいうので、シーズン序盤はどのチームも良くなく、今の仙台はまだまだです。試合を重ね、5対5をもっと練習していけばチームケミストリーも出てくる。だんだんチームが1つになり、ファミリーになっていくのがバスケの醍醐味で、楽しみの1つですよね。

ただシーズンは長いとはいっても、その1試合1試合で、どれだけ自分たちのバスケットができるかが鍵。相手がどうこうより、まず自分たち、1人1人がプレーやメンタルの強さを出していけば、絶対にいいチームになるし、勝ち抜けるはずです。

僕も武器のアウトサイドシュートはもちろん、大学時代に鍛えられた足を使うディフェンスも頑張るつもり。数字的には、3ポイントシュートを35%以上、2ポイントシュートは45%以上決めることが目標です。

 

兄がライバル、リスペクト対象は福岡出身の選手たち

僕は6人兄妹の上から2番目で、2歳年上の兄は永遠のライバル。バスケをずっと一緒にやってきたのに、彼は高校までで区切りを付け、美容師になったんです。きっと大家族のことを考え、本当はバスケを続けたいのに働いたのかと‥。今、兄は福岡の自分の店で頑張っているので、バスケットをさせてもらっている僕としては、兄には負けられない、兄の分まで頑張らなくてはという思いです。

僕らの影響を受けてか、すぐ下の妹、その下の弟3人も兄妹はみんなバスケットをやっていました。今は家族全員が応援団で、時々会場にも来てくれます。父は「一番のブースター」を公言し、僕が調子悪い時は「持ち味のシュートを打ち続けなさい」とか、「気持ちを強くもてば大丈夫」とか、常にプラスの助言を送って支えてくれる。仙台のホームゲームにも来たいと言っているので、プレーで恩返しできるよう頑張ります。

ところで、福岡の人ってすごく仲間意識が強いんです。オフシーズン、福岡出身の選手が集まってワークアウトするのは当たり前で、みんなバスケットが大好き。Bリーグにも福岡出身者が多く、三河の金丸選手、橋本選手、比江島選手とか‥。一緒にプレーするのが楽しみだし、僕がリスペクトする選手たちでもありますね。

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人見知りだけど、長所は優しさ。人生の花を咲かせたい

仙台の住み心地は、この夏は特別とのことですが、涼しくて良かった。これまで住んだ西日本では、熱帯夜で寝付けないと疲れが取れずに困ったけれど、それが全くなく快適に過ごせました。

オフは、試合翌日はしっかり寝て身体を戻す。あとはゴルフの打ちっ放しに行ったり、同い年の野球好きな嶋田とKoboパークに観戦に行ったり。シーズン前は龍之介やタケさんたちと、仙台駅前や国分町に飲みにも行きました。ただチームはお酒を飲める人が少なくて‥。趣味のゴルフはオフシーズンにコースも回るけれど、スコアはまだまだなので、ぜひ上手くなりたいです。

自分の性格を分析すると、シャイというか人見知りというか、初対面で話すのが苦手。長所は自分で言うのも何ですが、優しいところかな‥怒ることがほとんどありません。短所は、何もしなくてもいいという時は、とことんだらけてしまうことですかね(笑)。

座右の銘は、高校の校訓だった「努力の上に花が咲く」。高校時代から、いいなとずっと思ってきたんです。その花を咲かせられるのは、まだまだ先かな。人生の最期、死ぬ時に咲いていればいいですよね。もう1つ、「GOING MY WAY」という言葉も好き。今、僕は普通の人とは違うことをやってるけれど、自分が選んで決めた人生なので、責任を持ってぶれずに進んで行くつもりです。

 

一緒に夢に向かいましょう!

仙台のブースターさんは試合前後、知らない方でも「頑張ってね」と声をかけてくれ、試合中はいつも大声でブーストしてくださいます。ホームでの試合後、毎回サインをして子どもたちと触れ合うのも、これまでのクラブではなかったケース。僕らも励まされるし、とても大事なことだと思います。僕も小さい頃にプロ選手と接することができたら、どんなに嬉しかったかと思いますね。

皆さんの期待に応えられるよう、精一杯頑張りますので、応援をよろしくお願いします。

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